セマンティックWEBの実現のために、克服しなければならない問題点
セマンティックWEBの実現のために、克服しなければならない問題点には以下のようなものがある。
- 一般ユーザーの能力不足（いかにしてユーザにマークアップさせるか）
- 競争（標準化により、優位性が失われることへの抵抗）
- 偽装（セマンティックWEBではSEOのための偽装が容易になる）
米国人工知能学会（AAAI）が主催する会議でのTim Berners-Lee氏の講演に対する、Peter Norvig氏の質疑より。
わたしはセマンティックウェブそのものに反対してはいない。だが、Googleから見ると克服しなければならない問題がいくつかある。
その第1点は、能力不足だ。わたしたちは、サーバの設定やHTMLの記述ができないウェブマスターを何百万人も相手にしている。Berners-Lee氏の言う次の段階に進むのは、彼らにとって難しいだろう。
2番目の問題は競争だ。商用プロバイダの中には「リーダーはわれわれなのになぜ標準化する必要があるのだ」と主張する会社もある。
3番目の問題は偽装だ。サイトを検索結果の上位に表示されるよう偽装し、ほかの物を探している人たちにViagraを売りつけようと企む人たちの対処に、わたしたちは毎日追われている。セマンティックウェブの導入により人の目が届かない部分が増えると、かえって偽装が簡単になるのではという心配がある
