要求工学プロセス

要求工学分野において、基本的なプロセスモデルは合意されているが用語はまちまちである。用語を見て表面的に判断するのではなく、基本プロセスにおける位置づけを確認することが重要であるようだ。

たとえば、情報処理学会ソフトウェア工学研究会 要求工学ワーキンググループでは、要求工学プロセスを

  • 要求獲得(Eliciation)
  • 要求記述(Specification)
  • 要求検証(Evaluation&Validation)
  • 要求管理(Management)

の4つと定義している。

また、NTTデータの山本氏は、「要求工学プロセスの基本モデル」として、以下の4つを定義している。

  • 要求抽出
  • 要求分析
  • 要求の仕様化
  • 要求確認

http://www.bcm.co.jp/site/2005/2005-02/05-youkyuu-kougaku-02/05-youkyu-kougaku-02-folder/05-youkyu-kougaku-02-zu03-02.jpg

主要な書籍においても、要件工学プロセスについての用語はさまざまであるが、基本的には上記の基本モデルに対応するプロセスをもつ。

http://www.bcm.co.jp/site/2005/2005-02/05-youkyuu-kougaku-02/05-youkyu-kougaku-02-folder/05-youkyu-kougaku-02-zu04-02.jpg
出典:http://www.bcm.co.jp/site/2005/2005-02/05-youkyuu-kougaku-02/05-youkyuu-kougaku-2.htm

このことは、

  • 理由は、和訳が統一されていないこと
  • 要求工学が分野としてまだ未成熟で用語自体が規格化されていないこと

に起因する。文献調査に際してはプロセスの用語を見て表面的に判断するのではなく、基本のプロセスとの対比することで位置づけを確認することが重要である。