最近のメール整理術 メールをタスクとして処理する The Inbox Makeover(2006/07現在)

毎年4月に仕事用のメールの整理術/活用方法をみなおしている。今年は、The inbox makeoverの考え方を取り入れてみた。もうひとつ、「メーラで仕事をする」のをやめてみた。3ヶ月ほど経過して運用もこなれてきたので紹介する。

この手法のポイント

この手法のポイントは以下のとおり。

  • 自動振り分けをやめて、とりあえず受信箱にためる
  • 受信したメールは、そのメールに対して「どのような行動をとる必要があるか」によって分類する
    (差出人ごとのフォルダ分けや、あて先ごとのフォルダ分けは行わない)
  • 受信箱のメールは定期的に処理して、受信箱は常に空にしておく
  • 処理が完了したメールはすべて1つのフォルダ(Saveフォルダ)に保存しておき、必要に応じて検索する。

Inbox Makeover についての詳細は、Idea * Idea の「The Inbox Makeoverですっきり」というエントリに詳しいのでそちらを参照するとよい。

僕の場合は、これに加えて以下のような改良(?)を加えている

  • MLのように、一方的に読むだけのもの(仕事としてのアクションが発生しないもの、読み物)は「購読」フォルダに自動振り分け。仕事用のメールとは別に管理する。
  • 頻繁に検索する条件については、あらかじめ検索フォルダを作成しておく。
    具体的には、頻繁にメールやりとりする人、プロジェクト用のML、特定のキーワードを含むメールの抽出など検索フォルダを作成している。

3ヶ月経過しての感想

Idea*Ideaのエントリを見たときには、こんな運用はむずかしいのでは?という印象を持ったのだけれど、実際に導入してみると思った以上にメールを処理できている。

たとえば、自動振り分けをやめて、自分で振り分けるのは非効率ではないかと思っていた。たしかに、すべてのメールに目を通して、それを振り分けるのはめんどくさいように思える。けれど、Inbox Makeover での振り分けは、メールの振り分けではなく、「そのメールに対するアクション」の判断である。どんな方法でメールを管理していたとしても、そのメールに対してどのようなアクションをとるかを判断する必要があるのは同じ。Inbox Makeover では、それの判断にフォルダへの振り分けが付随しているだけといえる。

この方法には、2つのメリットがあると感じている。

ひとつは、受信箱を自ら空にしているので、未知のタスクがない(=すべてのメールに対してとるべきアクションが明確になっている)ことが保障されていること。自動で振分けても、未読のメールがたくさん残っていると、もしかして重要なメールをもらしているのでは?というようなストレスにさらされるわけだが、Inbox Makeoverで、そういうストレスから開放される。

もうひとつは、うまく表現できないのだけど、自分がとるべきアクションごとに分類することで、必要なときに参照すべきフォルダが明確になっていること。たとえば、すぐに返信しなければならないメールは「要返信」フォルダにすべて溜まっているので、5分とか10分とかの中途半端な空き時間ができたときには、ここを見ればいい。こんな風に「時間が空いたらここ」、「依頼事項はここを見ればよい」というシンプルなルールで処理できると、非常にすっきりする。

いずれにしても、メールの読み方が変わった。

もちろん、処理するメールの量や、仕事のスタイルによって最適なメールの整理方法は変わってくるだろう。
参考までに、僕の場合はこんな感じ。

  • 1日に処理するメールは100通強(読み物はのぞく)
  • 定型的な業務はほとんどない
  • メーラは Becky! を利用

改善したいポイント

ちなみに、もうすこし改善したいのは、以下のポイント。いい解決策があればご教示いただきたい。

  • メールの振り分けをキーボード操作とかで簡単に行いたい
    プラグインMoveTo Plugin)で振り分けをしているのだけど、右クリック→フォルダの選択はうっとうしい
  • 各フォルダのなかのメールの件数を表示したい
    要返信フォルダに何件残っているかを知るために実際にフォルダを開かなければいけない、というのはうっとうしい

長くなったので、もうひとつの「メーラで仕事をするのをやめる」についてはまた今度。